「さんねん峠でころぶでないぞ」
「ころんだがさいご三年しか生きられない」
と言われたさんねん峠で、おじいさんは思わずころんでしまいました。
さあ、大変!病気になってねこんでしまったおじいさんを助けるために、ある日、トルトリ少年がいいことを思いついて、おじいさんのお見舞いにかけつけました。
教科書にのっている「さんねん峠」のお話が、楽しいうたとチャングのリズムにのって繰りひろげられます。
私がこどもの頃おじいさんから聞かされた「さんねん峠」には、ふるさとの情景がいっぱい重なりあってつまっていました。この物語の中には、苦しい逆境を逆手にとって、いつの時代をも見事に切り抜けてきた、機知にとんだ民族の楽天的でおおらかな姿が息づいています。「さんねん峠」を通して隣国への親しみの灯がいっそう明るくともることを願っています。
「さんねん峠」は、平成四年度から光村図書の国語の教科書(三年生)に載ってから、毎年「楽譜を譲ってください」という依頼の電話やFAXが全国から届きます。
「今日から稽古を始めましたので、大急ぎで送ってください」とか、
「超小規模校です。三年生一人、四年生一人の二名で演じる台本に悩んでいます」
と、FAXの中身も様々です。
最近では、外国の日本語補習校からの依頼が多いのも特徴です。
ジュネーブ、カリフォルニア、ニューヨーク、シアトル、サンフランシスコ、メキシコ、天津、などにも発送しています。
小さな島もふくめて、日本のあちこちの学校で、そして地球上のあちこちで岡田京子さん作曲の「さんねん峠」の歌が、子供たちに歌われていると思うと、とてもうれしいです。
【ご感想】
さんねん峠を上演して
塩谷町立船生西小学校
大堰絹恵
十月にFAXをして、「さんねん峠」の楽譜とテープを送って頂いた大堰です。
昨日、無事「学芸会」がおわりました。
三年生が演じた「さんねん峠」も大好評で、演じた子どもたちが満足しておりました。
「お医者をよぶやら」「ヘーイ、大変だよォ」など、子どもたちも大好きな歌で、劇以外でも口ずさんでいました。
すてきなお話、脚本と出会えて、子どもたち自身の良き思い出になったと思います。本当にありがとうございました。
今後も機会があったらさんねん峠を上演させていただきたいと思っています。
花かごさんのますますのご活躍を楽しみにしております。
簡単ではありますが、お礼を一言言いたくて筆をとらせていただきました。